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はじめに:パスポートに押される、まさかの「誓約スタンプ」
2025年5月、家族でパラオへ。入国のとき、誓約させられました。

事前のオンラインの入国手続き(到着の72時間前以内に提出するパラオ・エントリーフォーム。届いたQRコードを空港で見せる形で、機内での紙の記入はもうありません)はすでに終わっていたので、もうほとんどやることないと油断してた最中。
でも、それは“ただのルール”じゃなくて、
パラオという国の「旅と自然を大切にしてほしい」という、やさしくも本気のメッセージでした。
さすが観光立国。やることに一貫性が通っています。
今回は、そんな“誓約する旅”が実際にどんなものか”を、旅育目線でお届けします!
「Palau Pledge(パラオ誓約)」とは?
パラオでは、観光客が入国する際、パスポートにこのような誓約文のスタンプが押されます👇
「私は客人として、あなたの国の自然と文化を大切にします」

このメッセージは、子どもにもわかるやさしい言葉で書かれていて、実際に親子で読み上げながら入国する人もいるそうです。
そして、大人も子供も自分のパスポートに押されたものに対してサインする必要があります。これをもって、パラオ滞在中はパラオを大切にしますと約束したことになるんです。
これは「Palau Pledge(パラオ誓約)」という取り組みで、2017年に世界で初めて導入されました。
スタンプはパスポート1ページをまるまる使う大きさで、日本語を含む5言語のバージョンが用意されています。だから子どもでも自分の言葉で読めるんですね。
ちなみに、サインを断っても入国できないわけではないそうです。それでもみんな自然にペンを持つ——そこがこの仕組みのうまさだなと思いました。
観光×環境保護×伝統がつながる仕組み
エコツーリズムとか昨今いろいろと言われていますが、具体的にはどういうことなんだろうとパラオのことを調べてみました。
するとパラオでは、「誓約スタンプ」だけでなく、国全体が“守って旅する”仕組みになっているのがわかりました。

✔️ 1. 伝統と法律が融合した自然保護
パラオには「bul(ブル)」という、伝統的な禁漁や資源保護の文化があり、
これを現代の法律や政策と組み合わせて、科学的な保全活動にも活かしている。
✔️ 2. ラグジュアリー観光で“守る”仕組み
パラオは“数を追わない”観光政策をとっていて、
大量の観光客を受け入れるのではなく、少人数で高付加価値な旅=ラグジュアリーエコツーリズムに舵を切っている。
✔️ 3. 観光税が保護に使われる
パラオ入国者には、一人当たり100ドルのプリスティン・パラダイス環境税(PPEF)がかかります。
- 金額:1人 100米ドル
- 対象者:パラオを訪れるすべての外国人観光客(大人から幼児まで同額)
- 支払い方法:航空券の購入時に、航空券代金へ自動的に上乗せされて請求される
つまり子ども料金はありません。我が家も子どもの分まで全員分かかりました。家族4人なら、それだけで400ドルです。ここは旅費を計算するときに見落としがちなので、要注意ポイントです。
航空券に含まれているので、現地でお財布を出す場面はありません。
この税の一部は、自然保護や教育・インフラ整備にあてられていて、
旅行することが、現地の自然と社会を支える仕組みになっている。
子どもと一緒に感じた「考える旅」
今回のパラオ旅行で、私が感じたのは「旅って、学びになる」ということ。
レストランは使い捨ての箸ではない
テイクアウトは全て紙パッケージ
など、
- 海がきれいだった!だけでなく
- なんでこの国ではプラスチックが使われていないのか
- なんでスタンプに“誓約”なんてあるのか
そんなことを子どもと一緒に考えるきっかけになりました。
パラオは、“守って旅する”ことを教えてくれる国でした。
実際、パラオの有名な観光地「ジェリーフィッシュレイク」では、旅行者たちはシュノーケリングなどをしながら一緒に泳ぐことができることが有名だったものの、生息するクラゲが激減した時期がありました。オーバーツーリズムが原因とも言われています。(環境の変化という説もあり、これが原因だとは一概には言えないようですが。)
その後クラゲは戻ってきていて、現在はツアーも再開しています。ただ数はいちばん多かったころまでは回復していない、というのが今の状況のようです。

ジェリーフィッシュレイクに行くなら、環境税とは別にお金がかかります
ここが意外と知られていないところ。ジェリーフィッシュレイクに入るには、入国時の環境税100ドルとは別に、許可証(州に納める税のようなもの)が必要です。
- 料金:1人 100米ドル
- 対象:満6歳から有料(5歳以下は無料)
- 有効期間:5日間
つまり大人1人がジェリーフィッシュレイクまで行く場合、環境税100ドル+許可証100ドル=200ドルが、ツアー代金とは別にかかる計算です。けっこうな金額ですが、これがあの景色を守るお金になっていると思うと、納得感があります。
ちなみにパラオは、こうした入域料や税のルールが州ごとに違います。ジェリーフィッシュレイクがあるのはコロール州。国が決めた環境税とは別に、その場所を持つ州が自分たちの海を守るためのお金を集めている、というわけです。「国も州も、それぞれのやり方で守っている」——ここまで来ると、もはや文化ですよね。
※料金や条件は変わることがあります。行く前に、予約するツアー会社で最新の情報を確認してください。
環境の悪化は国家の存亡に関わる、パラオのそんな背景もあるんだと思います。
まとめ:これからも「考える旅」をしていきたい
「旅=楽しむ」だけじゃなく、「旅=考える」「旅=守る」
そんな視点を、これからの旅にも、そして子どもたちにも伝えていけたらと思っています。

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